失業保険(雇用保険の基本手当)のもらい方【完全ガイド】会社を辞めたら何をすべき?

みなさんこんにちは。Existence Lab所長の萩原です。
今日は、次の仕事を見つける前に会社を辞める方のために、いわゆる失業保険(正式には、雇用保険の基本手当)のもらい方について解説します。

会社を辞めたとき、多くの人が気になるのが「失業保険(正式名称:雇用保険の基本手当)」です。
しかし実際には、

・何を準備すればいいのか
・どんな手順で進むのか
・いつからお金がもらえるのか

よくわからない人がほとんどです。

今回は、会社を辞める前から、給付を受けるまでの流れを順番にわかりやすく説明します。


目次

1.会社を辞める前にやっておくこと
2.失業保険の手続きに必要な書類
3.ハローワークでの手続き
4.受給資格の有無・給付日数・給付額はどうやって決まる?
5.雇用保険説明会
6.仕事探しの活動を始める
7.失業認定日にやること
8.基本手当をもらい切る前にやっておくべきこと
9.基本手当をもらい切った後の選択肢
10.まとめ


1.会社を辞める前にやっておくこと

まずは、退職する前にやっておくべきこと3つを説明します。

①有給休暇はできるだけ消化する

会社員の場合、多くの人に有給休暇があります。退職前にできるだけ有給を消化しておくことをおすすめします。理由はシンプルで、退職後はもう使えないからです。また、有給中も給与が出るので生活の余裕も生まれます。有休消化の最終日を退職日に設定してもらうようにしましょう。

②失業保険の書類を会社に依頼する

失業保険の手続きをするためには会社が発行する書類が必要です。退職時には必ず、「雇用保険の離職票を発行してください」と会社に伝えておきましょう。これがないとハローワークで手続きができません。

③傷病手当金を申請したい人は注意

もし体調不良や病気で働けない場合、健康保険の傷病手当金が使える可能性があります。ただしここで注意点があります。傷病手当金は、在職中に条件を満たしている必要があります。そのため、病気で働けないのにすぐ退職してしまうと、受給できなくなることがあります。

体調が理由で退職を考えている場合は、

・先に傷病手当金を申請するのか
・退職して失業保険にするのか

よく検討することが大切です。
※傷病手当金についての説明は、別の記事&動画で解説していますので、併せてそちらもチェックいただけたらと思います。


2.失業保険の手続きに必要な書類

次に、手続きに必要な書類です。大きく分けて会社が用意するもの自分で用意するものがあります。

①会社が用意する書類

会社が発行する書類はこちらです。主に次の2つです。

・離職票(1・2)
これは「会社を辞めたこと」と「給与の履歴」などが書かれた書類です。
ハローワークはこの書類を元に失業保険の金額を計算します。

・雇用保険被保険者証
雇用保険の番号が書かれた書類です。入社して雇用保険に加入したときに、会社から配布されているはずのものです。ただ、会社に預けている場合も多いので、退職時に返却してもらいましょう。

②自分で用意するもの

自分で用意する書類はこちらです。
・マイナンバーカード(またはマイナンバー確認書類)
・本人確認書類(運転免許証など)
・写真(ハローワークによって不要の場合あり)
・銀行口座(基本手当は銀行口座に振り込まれます。


3.ハローワークでの手続き

必要な書類がそろったらハローワークに行きます。大まかな流れは次の通りです。

・求職申込み・離職票の提出
・受給資格の決定

①求職申込み

まず仕事を探している状態であることを登録します。失業保険は**「働く意思がある人」**に支給される制度です。このときに、会社が発行してくれた離職票を提出します。

この時(この初回日)に行うこと
・求職申込
・離職票提出
・本人確認
・口座登録
・マイナンバー確認

②受給資格の決定

離職票を提出するとハローワークが内容を確認します。
✔離職理由
✔雇用保険加入期間
✔年齢
を確認され、給付日数(給付を受けられる日数)と、金額が確定します。

問題がなければその場で「受給資格者」として登録されます。つまり受給資格は基本その日に決まることがほとんどです。
※ただし離職理由確認で会社に照会が必要な場合などは後日になることもあります。

③説明会の日程が指定される

その場で「雇用保険説明会」の日程を案内されます。だいたい1〜2週間後です。この説明会で
・失業認定の仕組み
・求職活動のルール
・不正受給の説明
などが行われます。そしてこの日に雇用保険受給資格者証などが配布されます。

まずは初回の説明会に必ず参加しましょう。なお説明会の日程は、よほどの理由がない限り、日付を希望したり変更したりできません。

④待機期間

求職申込した日から7日間は必ず給付なし。これを待期期間と言います。この期間は働いてはいけません。
・アルバイト
・手伝い
・自営業の仕事
全てNGです。働いた場合は、待機期間が満了しません。「雇用保険説明会」まで、働かずに待機しましょう。


4.受給資格の有無・給付日数・給付額はどうやって決まる?

一番気になるところ。それはいくらもらえて、いつまでもらえるか、ですよね。それについても、詳しく説明します。

①受給資格の有無

雇用保険の加入年月により決まります。同じ会社である必要はありません。転職していたり、転々としていたとしても、合算して以下の条件に当てはまれば、受給資格あり、となります。

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②給付日数(何日もらえるか)

これは主にこの 3つで決まります
退職理由
年齢
雇用保険加入期間

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③基本手当日額(1日いくら)

これは退職前6ヶ月の平均給与で決まります。計算は

賃金日額 = 6ヶ月の給与 ÷ 180
基本手当日額 = 賃金日額 × 50〜80%
※低所得ほど割合が高い

また、年齢別に、上限が設定されています。

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例(いつまで、いくらもらえるかのシミュレーション)

例1) 
 ・45歳
 ・自己都合退職
 ・雇用保険15年
 ・月給40万円  の場合

給付日数:120日
基本手当日額:約7,000円前後
総額:約84万円

※基本手当日額の計算方法
失業保険は退職前6か月の給与平均で計算します。
40万円 × 6か月= 240万円
240万円 ÷ 180日= 13,333円
賃金日額 約13,333円

この所得帯の給付率は 約50%前後
13,333円 × 約50% = 約6,666円
45歳の場合の基本手当日額の上限は約8,355円なので、上限には届きません。
基本手当日額👉 約6,700円
(実務上は端数処理されるため約6,700円〜7,000円程度になります)

例2)
・30歳
・自己都合退職
・雇用保険10年
・月給30万円 の場合

給付日数:120日
基本手当日額:約6,000円
総額:約72万円

※基本手当日額の計算方法
失業保険は退職前6か月の給与平均で計算します。
30万円 × 6か月= 180万円
180万円 ÷ 180日= 10,000円
賃金日額 10,000円

この所得帯の給付率は約60%前後
10,000円 × 約60%= 約6,000円
※30歳の上限(約7,595円)には届かないのでそのまま。
基本手当日額 👉 約6,000円


5.雇用保険説明会

さて、次は失業保険の説明会に参加します。ここで、
・受給のルール
・求職活動の方法
・失業認定日について
などが説明されます。

① 受給のルール

失業保険(雇用保険の基本手当)は、「働く意思と能力があり、仕事を探している人」 に支給されます。そのため、次の条件を満たしている必要があります。

受給の条件
・就職する意思がある
・いつでも働ける状態である
・実際に求職活動をしている
・失業認定日にハローワークへ来所する

また、次のような場合は 失業状態と認められない 可能性があります。
・病気やけがで働けない
・出産や育児で働く予定がない
・自営業を始めている
・学業が本業になっている

このような場合は、失業保険ではなく 受給期間延長の手続き を行います。通常、失業保険は 離職日の翌日から1年以内 に受給しなければなりません。しかし、病気・けが・妊娠・出産・育児・介護などの理由で 30日以上働けない場合 は、受給期間を延長することができます。この手続きを行うことで、最大で離職後4年以内まで受給期間を延長することが可能になります。その間に働ける状態になり、ハローワークで求職の手続きをすれば、離職から1年以上経っていても基本手当(失業保険)を受給することができます。ただし、受給期間の上限は 離職後4年まで です。そのため、例えば 離職から3年10ヶ月後に手続きをした場合、給付日数が120日あったとしても、4年を超えて受給することはできません。その結果、実際に受給できるのは 約2ヶ月分(60日程度) になってしまう可能性がありますので注意が必要です。

② 求職活動の方法

基本手当を受け取るためには、一定回数の求職活動実績 が必要です。通常は4週間ごとに2回以上の求職活動が必要になります。
求職活動として認められる例
・ハローワークで職業相談
・ハローワークの職業紹介
・求人への応募(書類・面接)
・ハローワーク主催のセミナー参加
・許可された民間職業紹介サービスの利用
注意点として求人検索だけでは求職活動として認められないことが多いです。
(検索のみは「活動準備」と扱われる場合があります)

③ 失業認定日について

基本手当を受け取るためには、ハローワークが指定する「失業認定日」に必ず来所する必要があります。この認定日は自分で選ぶことはできません。最初にハローワークで求職申込と受給手続きをすると、その場で
・雇用保険説明会
・初回認定日
がハローワーク側から指定されます。
その後の認定日は、基本的に 4週間ごとに同じ曜日 になります。例えば
・水曜日グループ
・木曜日グループ
といったように曜日ごとに分けて管理されています。

④初回説明会でもらう書類

・雇用保険受給資格者証
・失業認定申告書(初回認定日用)
・失業認定日の案内
・受給の手引き

※ 給付制限(自己都合退職のみ)
自己都合退職の場合、原則として 1ヶ月の給付制限 があります。ただし、この給付制限は 退職日からではなく、待期期間(7日)が終了した後から開始 されます。

流れは次のようになります。
求職申込(初回のハローワーク手続き)

待期7日

雇用保険説明会

給付制限1ヶ月(自己都合退職の場合)

支給対象期間が開始

失業認定

振込


6.仕事探しの活動を始める

基本手当をもらうためには求職活動をする必要があります。例えば、
・ハローワークの求人に応募する
・求人サイトで応募する
・面接を受ける
・職業相談を受ける
などです。
これらを求職活動実績といいます。

①給付をもらうための活動

失業保険は何もしなくてももらえるわけではありません。通常は4週間に1回の失業認定日があります。この日にハローワークで「この期間に仕事探しをしました」と申告します。そして一定回数の求職活動実績が必要になります。

ハローワークで求人検索するだけは「活動」にならないこれも重要ポイントです。ハローワークのPCで求人を見るだけでは求職活動になりません。求職活動として認められる代表例はこれです。

求職活動になるもの
・求人応募
・面接
・ハローワークでの職業相談
・セミナー参加
・職業訓練相談
・ハローワーク紹介での応募
つまり、職業相談の窓口に行くのは活動になります。

②求職活動は何回必要?

これは離職理由によって変わります。基本ルール:4週間に2回以上です。これは多くの人が該当します。

※ただし最初の認定だけ例外
初回認定は「雇用保険説明会」参加が1回の活動としてカウントされます。なので、あと1回活動すればOKです。


7.失業認定日にやること

4週間に1度、ハローワークへ行き失業認定を受けます。失業認定を受けると、その後約一週間後に給付金が振り込まれます。

① 失業認定申告書を提出(初回の説明会でもらう書類です)

事前に記入して持参する書類です。
・求職活動の内容
・アルバイトの有無
・就職の予定

などを書きます。例えば
・求人応募
・ハローワーク相談
・セミナー参加
などの活動を記載します。

② 職員による確認

・求職活動回数
・就労の有無
・失業状態
などを確認されます。特に問題がなければ失業認定(受給資格者証を返却)が行われます。

③その場でもらえるもの

認定後は、雇用保険受給資格者証 が返却されます。この証明書には、認定された期間や支給日数、残りの給付日数などが記録されます。そのため、失業認定日ごとに必ず持参する必要があります。
ハローワークによっては
・次回認定日の案内
・求職活動の案内
などの紙も渡されます。

④ 次回認定日の確認

次の4週間後の認定日が案内されます。

※お金はその場ではもらえない
失業手当は認定日の数日後に銀行振込になります。通常2〜5営業日後です。

※ 窓口で確認されるケース
次のような場合は窓口で職員と話します
・初回認定日
・求職活動が少ない
・アルバイトがある
・就職予定がある
・記入ミスがある

※ 必ず必要なもの
認定日に必ず必要なのは
・失業認定申告書
・雇用保険受給資格者証
です。これを提出して失業認定が成立します。

⑤早く就職した場合(再就職手当)

もし早く就職が決まった場合、残りの失業保険の一部を再就職手当として受け取れる制度があります。これは、早く仕事が決まった人を応援するための制度です。条件を満たすと数十万円以上になることもあります。


8.基本手当をもらい切る前にやっておくべきこと

ここは意外と知られていないポイントです。実は、基本手当を受け取っている間(正確には、給付期間を一定期間残した状態で)にしかもらえない給付金があります。それが、公共職業訓練の離職者訓練です。手厚い給付を受けることができます。
※同じ公共職業訓練で、求職者訓練というものがありますが、こちらは基本手当(失業保険)の受給資格がない人、資格はあったがもらいきってしまった人、雇用保険に加入していない人が対象です。
※こちらは[9.基本手当をもらい切った後の選択肢]へ

①公共職業訓練の離職者訓練の受給要件

主に 雇用保険(失業保険)を受給している離職者 を対象とした職業訓練です。つまり、雇用保険の基本手当(失業手当)を受給中の、離職者限定です。ハローワークの紹介で受講することができます。訓練期間中は、通常の失業保険を受けながらスキルを身につけることができます。

②受講料は原則無料

多くの訓練は受講料が無料です。
ただし
・教材費
・資格試験費
などは自己負担になることがあります。

③失業保険を受けながら通える

失業保険を受給している人は
・基本手当
・通所手当(交通費)
・受講手当(条件あり)
などを受けながら訓練を受けることができます。さらに訓練期間中に失業保険が終了する場合は、訓練終了まで延長されることがあります。(訓練延長給付)つまり基本手当の受給期間をのばすことができるのです。
※例えば、受給期間が90日だった場合、訓練期間が1年だった場合、訓練が終わるまで基本手当を受け取りながら、ほぼ無料で学校に通う事ができるのです。

④訓練内容の例

公共職業訓練では、次のようなコースがあります。

・IT・プログラミング
・CAD・機械設計
・Webデザイン
・事務・経理
・介護・福祉
・建築・電気
・自動車整備
・ものづくり

地域の産業に合わせた講座が多く用意されています。期間も数ヶ月のものから、1年、2年のものもあります。様々な講座が用意されており、専門学校などに通うものもあります。

⑤受講には、エントリーする時期が重要です

・基本手当の受給期間が一定期間残っていないといけません
・講座によって、開始時期が決まっているので、タイミングが非常に大切です

失業保険をもらい終わってからでは使えなくなる場合もあります。
そのため給付期間中に一度確認しておくことをおすすめします。

⑥例 46歳、勤続13年、月額給与50万円の場合

■条件
・年齢:46歳
・雇用保険加入:13年
・月給:50万円
・自己都合退職
自己都合退職で加入期間が10年以上20年未満の場合、
**基本手当の給付日数は120日(約4か月)**です。

■基本手当日額
月額50万円だと、上限に達するため約8,355円/日となります。

■失業保険の支給額
失業保険は4週間(28日)単位で認定されます。
つまり土日も含めて28日分支給されます。

■計算
8,355円 × 28日= 233,940円
約 23万円/4週間です。
120日分だと 8,355円 × 120日= 約100万円となります。

重要なのは、訓練を受ける場合、訓練期間が終わるまで、この基本手当が延長される場合があるという点です!(訓練延長給付)

■公共職業訓練に通う場合の給付
訓練開始時点で基本手当が残っている場合、訓練期間中は基本手当が支給され続けます。
※明確な日数の基準は公開されていませんが、ハローワークでは 所定給付日数の3分の1程度が残っていることが一つの目安 と説明されることが多いようです。
※また、やめた理由にもよるようです。
給付制限がない方(会社都合離職など):訓練開始日に1日以上の残日数
・給付制限がある方(自己都合離職など):所定給付日数が90日の場合、一般的に30日以上の残日数が必要となるケースが多いです
※30日未満でも受講可能な場合があるため、詳細はハローワークで確認が必要です。残り1日でも受講可能な場合もあるようです

■通所手当(交通費)
公共職業訓練では通所手当(交通費)も支給されます。これは実費相当額が支給されます。ただし上限があります。

上限:月42,500円(公共交通機関の場合)
例えば月1万円の通学定期ならそのまま1万円支給されます。

■受講手当
公共職業訓練には受講手当があります。
金額:500円/日(最大40日)
最大:2万円
ただしこれは
・ハローワークが指定する訓練
・出席率などの条件
が必要です。
また、外部の専門学校型の訓練では支給されないケースも多いため、事前に確認が必要です。

■専門学校型訓練のスケジュール例
専門学校型の公共職業訓練の場合、次のような流れになることが多いです。

12月中旬
ハローワークで訓練情報をリサーチ。多くの講座は翌年度の講座情報が12月頃に公開されます。
※会社を退職する前に、自分が受けられる可能性のある講座の開講月を確認しておきましょう。

1月31日
自己都合で会社を退職

2月1日
ハローワークで
・求職申込
・職業相談
この時に公共職業訓練の相談を行います。

2月〜3月
ハローワークでの職業相談(受講推薦のための面談)
専門学校での選考(面接・筆記試験など)
※この期間には、以下の基本手当をもらうまでの待機期間や給付制限期間が含まれます。
・待期7日:2/1〜2/7
・給付制限1ヶ月:2/8〜3/7
・給付対象期間開始:3月8日頃〜

ハローワークでは、
・この訓練が本人の就職に役立つか
・職歴や希望職種と合っているか
・訓練を受ける必要性があるか
といった観点で職業相談(面談)が行われます。
そのうえで、受講が適当と判断された場合、ハローワークから訓練校へ受講推薦が行われます。
最終的な合否は、**専門学校などの訓練実施機関による選考(面接・試験など)**で決まります。

※専門学校などの締め切りには注意が必要です
応募締切が2月中旬〜3月上旬

3月
合格発表

4月
専門学校入学(公共職業訓練開始)
※この時点で基本手当が残っていれば訓練延長給付の対象になる可能性があります。

実際の流れ
1.ハローワークで相談
2.受講申込書提出
3.ハローワーク面談(受講推薦判断)
4.訓練校の選考(面接・筆記など)
5.合格 → 訓練開始

⑦仕事を辞めてから訓練開始〜終了までの給付額イメージ

4月10日 入学
この時点で
3/8〜4/9
= 33日分
通常の基本手当を受給。

■訓練期間
訓練:4/10〜翌年3/10
日数:335日
この期間は訓練延長給付で基本手当が支給されます。

■総支給日数
通常支給:33日+訓練延長:335日=368日

■基本手当総額
基本手当日額:8,355円
計算:8,355 × 368=3,074,640円
約307万円

■通所手当
通所手当は実費支給 上限月42,500円
例として:通学定期月1万円とすると
訓練期間約11ヶ月
計算:1万円 × 11=11万円

■総額
基本手当:約307万円
通所手当:約11万円
合計:約318万円

⑧事前確認をし、計画的に

公共職業訓練を利用する場合は
・退職時期
・訓練開始時期
・申込み時期
をうまく調整することが重要です。
そのため、退職前からハローワークで情報収集しておくことをおすすめします。


9.基本手当をもらい切った後の選択肢

もし失業保険をすべて受け取ったあとでも、利用できる制度はいくつかあります。

①公共職業訓練の求職者訓練

これは、雇用保険に加入していない人や、失業保険(基本手当)を受け取り終わった人などを対象とした職業訓練制度です。ハローワークの紹介で職業訓練を受講しながら、就職に必要なスキルを身につけることができます。
一定の条件を満たすと、生活支援として
・職業訓練受講給付金(月10万円)
・通所手当(交通費)
・寄宿手当(条件あり)

などを受けながら訓練を受けることができます。ただし、この給付金を受けるためには
・世帯収入
・本人収入
・資産
・就職活動状況
などについて一定の条件を満たす必要があります。

訓練内容はさまざまで、例えば次のようなコースがあります。
・ITスキル(プログラミング、Web制作、データ分析など)
・事務系スキル(Word、Excel、簿記など)
・介護・福祉
・医療事務
・販売・営業
・ものづくり・建築関連
・美容・サービス業
など、地域の求人ニーズに合わせた多くの訓練が用意されています。

②教育訓練給付金

これは、雇用保険に一定期間加入していた人が利用できる制度で、在職中または離職後1年以内であれば、対象講座の受講費用の一部が支給されます。この制度には 3つの種類 があり、雇用保険の加入期間や講座の種類によって利用できる給付金が分かれています。
それぞれ 給付割合や給付上限額 が異なります。
一般教育訓練給付金(雇用保険加入期間1年以上)
 受講費用の 20%(上限10万円)
特定一般教育訓練給付金(雇用保険加入期間1年以上)
 受講費用の 40%(上限20万円)
専門実践教育訓練給付金(雇用保険加入期間2年以上)
 受講費用の 50%(年間上限40万円)
さらに修了後に就職すると 最大70%まで支給される場合があります。
対象となる講座には
・IT・プログラミング
・看護・介護
・社会保険労務士などの資格講座
・MBAなどの大学院
など、キャリアアップにつながる講座が指定されています。


10.まとめ


会社を辞めたあと、失業保険はとても大切な生活支援制度です。
ただし、制度を正しく理解していないと
・もらえるはずの給付を逃したり
・不利な退職をしてしまう
こともあります。
退職を考えている人は、ぜひ今回の流れを参考に計画的に手続きを進めてください。

ぜひ、ハローワークをたっぷり活用して、給付金をもらいながら学び、ぜひスキルアップして再就職に活かしてくださいね!これらの学びのための給付金については、また別の記事で詳細をご紹介します!

Existence Lab 所長 萩原彬  

2026.3.9